千十一編集室の影山が共編著を務めた書籍『移動縁が変える地域社会 関係人口を超えて』が2023年12月に刊行されました。地元の人vsよそ者の非対称な対立構造を見直して、地域内外を活発に移動する人々の“縁”を紡ぐ方法として、「地域編集」についても触れています。ぜひ書店にて手に取ってみてください。
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『移動縁が変える地域社会 関係人口を超えて』
敷田麻実、森重昌之、影山裕樹 編
中島修、田原洋樹、岩永洋平、馬場武、清野和彦、髙野あゆみ 著
発行元:水曜社、224ページ、2500円(+税)
2023年12月5日発売
https://suiyosha.hondana.jp/book/b635041.html
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移動縁を大切にしてきた者として、ヒント満載の本書を薦めます。
大正大学地域構想研究所長、元鳥取県知事
ーー片山善博
出版社紹介文より:
「よそ者」と呼ばれた移動者も、今や地方の衰退が進むなか、期待をもって地域の人々に迎え入れられるようになった。
本書は、都市や農村など既成の枠組みを超え、多様な移動者によってつくられる社会のあり方を各地の事例とフィールドワークを元に分析。移動者と地域社会との新しい関係性をまちづくりに生かす最新刊。
【本書で紹介する事例】
・北海道釧路市の長期滞在者
・鹿児島県与論島の移住者
・北海道東川町の移住起業家
・新潟市沼垂テラス商店街の出店者
・福島県西会津町の地域おこし協力隊員
・鳥取県庁出向の参議院職員
【編著者】
敷田麻実(しきだ・あさみ)北陸先端科学技術大学院大学先教授
森重昌之(もりしげ・まさゆき)阪南大学教授
影山裕樹(かげやま・ゆうき)編集者、メディアコンサルタント
【共著者】
中島修(なかじま・おさむ)前橋工科大学講師
田原洋樹(たはら・ひろき)明星大学特任教授
岩永洋平(いわなが・ようへい)九州産業大学教授
馬場武(ばば・たけし)鹿児島大学講師
清野和彦(せいの・かずひこ)参議院常任委員会専門員
髙野あゆみ(たかの・あゆみ)デジタル広告ビジネスプランナー
*プロフィールは本書刊行時のものです。
目次
第1章 移動縁を生きる人びと
1.移動を前提とした社会の到来
2.よそ者とつくる社会
3.関係人口とその先の社会
第2章 地域にかかわる多様な移動者
1.移動前提社会における地域と移動者の関係
2.移動の動機から見た移動者の分類
3.地域で生み出された価値を消費する移動者
4.地域で価値を生み出し提供する移動者
5.地域社会との関係性によって変化する移動者
6.事例の紹介と読解のポイント
第3章 地域で価値を消費する移動者
1.快適な生活を求めて訪れる長期滞在者―北海道釧路市
2.憧れのシマ暮らしを求める移住者―鹿児島県与論島
3.地域を応援したいふるさと納税者
第4章 地域で価値を生み出す移動者
1.スキルを生かして移住する起業家―北海道東川町
2.地域外からの出店者で賑わう商店街―新潟市沼垂テラス商店街
3.過疎地で起業をめざす地域おこし協力隊員―福島県西会津町
4.地域課題解決のために招聘される専門家―鳥取県議会
第5章 移動縁を紡ぐ地域編集
1.地域側から見た移動者たち
2.移動縁をさらに拡張する地域編集
第6章 移動縁から見えるこれからの社会
1.移動前提社会とその課題
2.ご縁の重要性を再考する
3.移動前提時代の移動縁の紡ぎ方
4.移動縁からの価値共創と地域社会の維持